昨日のベイスク・フィッセールのクラッシュを見て強く思う事がある。 私達がモータースポーツを始めた頃に比べると、今はSNSの影響で非常に導入部分に触れられる機会が多くなり、それは本当に良い事だと思う。 ただ気になる事も同時に多々ある。 それは大した経歴がない人達が〝教えてあげる〟と言うお題目のもとで繋がりを増やしている事だ。 単純にモータースポーツの仲間の繋がりだけなら何ら問題は無い。むしろ『大いにファンの拡大をしてくれよ』と言うところである。 ところがそうでは無く〝レースを教える〟〝KARTを教える〟といった類の所謂、実戦の部分で繋がりを求めている方々が一定以上いる事だ。 それがJAF戦に出ているチームや実績のあるKART SHOPなら、これまた実に良い事で大いに拡散して欲しいモノである。しかしそうでは無く、レンタルカートにミニサーキットの走行会、非公認競技の経験しかない。或いは経歴を見るとスーパーFJしか無いなど、「おいおいちょっと待てくれよ」と言いたくなる方々の発言が目に付く。 私の友人で、レースの初心者からF1ドライバーまで上り詰めるにキチンとマネジメントした方がいるが、彼いわく『F3に乗るまでは「レーサーやってます」と言うな』と常々言っていた。 これは…
カルロス・ロイテマンが昨日、亡くなられました。 僕らがファンとしてF1に夢中になった頃の、ニキ・ラウダやジェームス・ハント、ジョディ・シェクター等と並んでのスーパースターでした。 特に1976年のラウダの事故後のフェラーリへの移籍に端を発する、フェラーリとラウダ間に芽生えた確執と不信感の原因にもなったドライバーであり、しかしそんな事に我関せずの態度で黙々とタイトルを目指す孤高のヒーローとして、82年序盤までF1の第一線で活躍しました。 一般的には情熱的と言われるラテン圏の中で、アルゼンチン人は〝青い血が流れている〟と言われるほど沈着冷静な人種で、他のラテン民族とは一線を介す独特な気風を持った人種と言われ、ロイテマンのメカを務めた中矢龍二氏は『記憶力とアタマの良さはズバ抜けていた』と語っておりました。また賞金を獲得すると担当してくれたメカにボーナスを出してくれる等、〝気配りが凄かった〟とも言っておりました。 『今年こそタイトル』と臨んだ82年。 イギリスとアルゼンチンの間で勃発したフォークランド紛争で、英国チームに乗っていた為、アルゼンチンへ戻る様、政府から言われ引退を余儀無くされ帰国。その後、政治家になりサンタフェ州の知事にまで上り詰めました。 最高のシー…
いま 〝esports〟 と聞くと 『賞金が高額』 『とにかく凄い』 『今はこれ、キテるよね!』 とesportsに対するポジティブなハナシしか聞こえてこない。確かにレースの模様を再生したYouTubeを見ると、その再生回数たるや、中々の数字である。 が! で、ある。 それはF1と言う大きな傘の下での話しであり、そこから個々のチーム毎のバリューを見ると、1/10〜1/100へとガタン!と落ちる。 更に個々の選手となるとこれはもう目も当てられない数字へと落ち込む。 これはシャレにならない。 今回はF1のesportsチームとの契約またはFEのesportsとの契約、或いは双方である。ココにカネを出す側や一般の方々の認識と思い違いが大きく横たわっている。 スポンサーが見ているのは、まずF1なりFE全体の数字を見ている。そしてチームへサポートする。そう。その先は甘く見て1/10の世界。辛く見ると1/100の世界なのだ。 これはマズい。 これを解決するにはどうしたら良いか?を必死に考えた。そこで、そもそもとしてF1の各esportsチームがこのプロジェクトにどの様に取り組んでいるのか?を確認する必要があった。 ウィリアムズやアルファロメオは専門のチームを作り、F1だけ…
前回までの流れ さてタイトルにもある〝振り出しへ戻る〟は、当初のF1チームへのスポンサーシップの案件 →中止 →e-sports へ変更と言う事で〝振り出し〟に戻ったワケ。 では〝プランニングの醍醐味〟の〝醍醐味〟とは何処に?と言う訳で、この醍醐味の醍醐味たる部分を話したい。 この案件で昨日、スポンサーと最終確認のミーティングを行った。ネットでのミーティングだが実に90分近く話した。その中で前日、チームとのミーティングで勝手にこちらから提案した事を伝えた。「今、中国を取り巻く環境は極めて悪い状況にあります。従って英国にある貴チームが直接、中国の選手で何かのプロジェクトを手掛けるのは、何かあった時のリスクヘッジが取れなくなる、と同時に企業として周囲に誤解を与える結果になる可能性がある。 そこでマカオにあるe-sportsの協会と先にアライアンスを組んでみたらどうか?ここの会長はリスボアホテルのCEOの息子が会長をやっている。選手は彼らにセレクトさせるなり、内容はともかくとしてワンクッション置く事を勧める。」と提案した事を伝えた。 するとスポンサーも『そうしてください。別に本土の中国人で展開しなくても良いです。香港でもマカオでも。とにかく面倒な政治論争のきっかけや材料にならな…
前回まで書いた流れは以下の通り。 さて、このF1のチームBからプレゼンが届いた。チームBは決して実車での成績は良く無いが、バーチャルのesportsではかなり良い成績を収めている。 そのチームからのオファーは前回のFEを上回るような素晴らしいオファーだった。それはesports teamのタイトルスポンサーのオファー。またチームが独自に主催するesports seriesのタイトルスポンサーも含まれている。 これは痛いとこ突いてきたなぁ〜と。スタッフウェアまで胸にデカデカとロゴを入れてきたよ。更には中華圏に別のジュニアチームまで作る、と。こりゃやられた。それにしてもこのバリューである。 このバリューを稼ぎ出すのであれば、企業からしたら非常に美味しい媒体だ。当然、こちらは金額を知っている訳で(提示しているからね)、それを考えると非常に美味しい。と、言う訳で、あとチームAから来たら全体を纏めてスポンサーさんへとトスする。
さっそく一番手にプレゼンを出してきたのはFEだった(ちょっと意外)。自分のレベルで言えば、「もうこれで決めて良いんじゃない?」と言うくらい、良くできたプラットフォーム。もう完璧。早速、スポンサーに見せると、e-sportsでは無くリアルのレースと勘違いしたほど、バーチャルとリアルの間の垣根が低く(無いと言っても差し支えが無いくらい)、シームレスに繋がっている。 またちょうどこれからソーシャルゲームがスタートするところで、これはもうメリットこそあれどデメリットはどこにも無い。これからF1がどんなプラットフォームを持ってくるのか分からないが、これを上回るプラットフォームってそうそう無いんじゃ無いかな?因みにFEの担当はあのかつてプロドライブを指揮したデビット・リチャーズの息子さんでした(二度びっくり)。 お父さんもお元気だそうで、次期リバティーのF1の社長になるとか、ならないとか?一応、英国サイドでジョーダン・キングと彼の事務所が動いているので、F1とその参加チームからの条件も聞くが、自分としてはとっとと決めたいですね。ここに至るまで、ずいぶんと長く引っ張ったので。F1のe-sportsは1チーム、それはベローチェ(Alfa Romeo F1)をやっている会社だが、そこの代表が、…
何度か書いたが今シーズン、あるF1チームにスポンサーをつけるべく、相当な時間を費やした。顧問にマーク・ギャラハーに入ってもらい、万全の体制で臨んだ。そしてもちろんスポンサーも真剣だった。唯一の不安要素は〝コロナ〟だった。これだけは読めず、ウチらの懸念が10だとするとスポンサー側は20くらいの心配をしていた。 しかし残念ながら開幕戦には間に合わず、そこに関してもスポンサーは誠意のある態度で『日程的に間に合わない事をチームに伝えて欲しい。但し検討は継続する』と言ってきた。これがバーレーンGPの二週間前。ここだけ見てもこの会社がどれだけ真剣に考えているか分かった。 この動きを察知した他チーム - それはアルピーヌだが - からのアタックが入ったがそれはスポンサー側で断ってくれた。『今、話しているところがありますから』と。 開幕戦を迎え「今年はちゃんとできるんじゃないか?」と言う空気感が漂ったが、やはりと言うか、なんと言うか…カナダ→NG、代替えにトルコ決定→後にトルコNG… 彼らはお客さんを抱えている会社だけに『この状況は去年より難しいですね…』と、あちらも段々弱気になってきた。 そして一ヶ月前の決断。 『今シーズンは諦めましょう』 と言ってきた一週間後、彼らの地は感染が蔓延…
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