こちらのページであまり政治的な事を書きたくないが、触れない訳にはいかない為、敢えて書く。
Formula 1 confirms 2023 Chinese Grand Prix will not take place
既に2021年の段階でコンファームされていた2023年の中国グランプリの取り消しが発表された。
理由としてはCovid-19の対策としているが、ご存じの様に昨日から中国全土にかけての対策はむしろ緩和されており、この理由をそのまま鵜呑みには出来ない。
理由は言わずもがな…で、ある。
江沢民の逝去。
これ以外に考えられない。
ここで中国グランプリの会場となる上海国際サーキットの立ち位置を確認する。
上海国際サーキットは上海久事國際賽事管理有限公司(JUSS Management)の傘下にあるスポーツ施設。このグループの所有者は江沢民一族だ。
この会社は上海サーキットのみならず、F1中国GPの開催権やテニスの上海オープン、更に各種国際スポーツイベントの肖像権などを取り扱っている。
F1側としても今まで何度もこのJUSSとはぶつかって来た。無理難題や値切り、契約の引き伸ばしと呆れる理由を並べてきた。ある時はサーキット全体が地盤沈下していると言う理由で契約を引き伸ばした。
F1側としてはこの気難しい、かつ狡賢い連中と話しはしたく無かろう。しかしチームが黙ってはいない。今のチームはマニュファクチャラー(製造者/自動車メーカーを指す)チームだ。
世界一の販売市場である中国で開催されないのは、マニュファクチャラーにとって大きな痛手だ。
そう言う狭間でF1は粘り強く交渉し、このグランプリを維持してきた。
またある時、どうしても纏まらない契約に根負けし、当時のオーナーであるバーニー・エクレストンは自身と親しいスイスの銀行であるUBSをスポンサーにつけてあげた。すると不思議な事にサーキット全体の地盤沈下が収まったと言う魔法の様な出来事があった。この時のUBS側で粘り強く契約を纏めたのはセバスチャン・ブエミの叔父だった。
バーレーンでそのUBSのマーケ担当の叔父をブエミから紹介された時、「中国、大変だったねぇ」と言うと、破顔一笑、まわりも笑いに誘った。
この地盤沈下事件の前、自分の務める会社のofficeは上海サーキット内にあり、そこをやめてからもフリーランスでJUSSへ出向した。従って施設側も本社側も体験している。
因みにこのJUSS、会社の受付カウンターの横には〝共産党入党受付コーナー〟がある。もうバリバリもバリバリである。
恐らく中央政府から資金を引っ張る力が無くなったのだろう。江沢民亡き後の息子達ではかつての神通力も消え失せたか?と思われる。
心配なのは周 冠宇である。
ウチで走っていた頃はFerrari Academyにサポートされていた。その契約が切れたものの、JUSS Sports Managementとウチの大ボスであるテディ・イップ・ジュニアがサポートを続け、F1のドアを開いた。
しかし資金的にはJUSS SPORTSの割合いが大きい。
まさかと思うが、この段階になってシートを喪失と言う事態だけは避けてほしい。それでなくとも来季はミックが事実上のシートを喪失する。流石に一緒に戦った仲間が次々に脱落する姿は見たくない。