予選の期待値を大きく上回る結果を若干16歳の少年は記録した。
FPや予選を通し、その存在感をアピールした#3 Gerrard Xie Wing Lam /スマートライフは初のマカオGPのレース1をしっかりと王者シャルルを倒し、自分が次世代No.1のドライバーである事をアピールした。
決勝は土曜日の夕方に開催。8 Lapのレースだが大いに荒れた。
全車、綺麗なスタートを決めたが#11 シャルル・リャン(LEONG Hon Chio)/セオドール・ブラックジャックレーシングの伸びが他車より勝り、リスボアベントまでに先頭に躍り出る。一方の抜かれたGerrardは慌てる事は一切無くニ番手をキープ。一方のポールスタートの #8 アンディ(CHANG Wing Chung)はそれまでの彼の日常的な発言を示すかの様な象徴的なスタートとなり12番手までにドロップ。せっかくのコースレコードとポールの貴重な栄誉とリードをたった三つのコーナーを迎えるまでに全て棄てた。
そしてオープニングラップのフィッシャーマンズベントで #77 HMS のオーナーであるWong Yiu Mingが自らドライブするマシンで大クラッシュ。すぐにSCが導入された。
このチームがフォーミュラカーを最初に導入した時に、メンテナンスを引き受けたのは他ならぬ当社だけに親しみがあるチームであり、非常に残念だ。
そして残り3 Lapの段階でレース再開。
ニ番手のGerrardが激しくシャルルを攻め立て、ニ度目のアタックのリスボアベント手前、マンダリンベント出口からの直線のスリップで交わし、16歳の少年がマカオGPのリーダーボードのトップに立つ。
焦ったシャルルは終日追い越し禁止区間となるメルコヘアピン入り口で追突しかかるなど、完全に冷静さを失った状態となった。
そしてリスボアの侵入でニ度にわたるシャルルの激しいオーバーテイクを完璧に押さえ込んだGerrardはトップでチェッカーを受け、マカオ初挑戦で優勝をもぎ取った。
仮にこれでグランプリのタイトルが懸かったレース2を落としたとしても、誰も彼の才能を疑わないであろう。
2位にはシャルル。3位には一時期12番手まで落ちたアンディが入り、4位にはシャルルのチームメイトLiが入賞。そして5位にはこちらもマカオ初挑戦のYuが入った。
このレース1の結果の通りのスターティンググリッドでスタートが切られる第69回マカオグランプリは20日 日曜日、午後15:30に12ラップのレースとしてその決勝の火蓋が切って落とされる。